できる・できないの2極の仮定はどこまで必要なのか?

できる・できないの前に
子どもにとってそれが本当に必要か・必要ではないのか
の判断は大切だと思うが
できる・できないの話で思い出すのが
ICT支援事業とは関係のないお仕事で
学校の先生と打合せをした時のこと

あるイベントの打合せで
”ハサミとのり”を使って工作をする企画があがった

ところが…学校の先生から
”小学校の低学年にはその作業は難しい”
”時間内に終わらない子どもがいると思う”
といった理由で却下されてしまった

先生方、大人の目指しているもの、ゴールとは
”みんなが横並びに失敗することなく完成させること”
なのだろうと察した

それと同時に子どもたちに「失敗させたくない」のではなく
大人たちが周囲から「失敗したと思われたくない」のだろう
と感じ取ってしまった

紙を使った工作に限らず
ICTでも同様のことが起こっている

どうせ〇〇は出来ない
〇〇までだったら出来るかもしれない
と最初から限界を決めてしまっていることがある

福祉の世界にいた私にとって
「支援」とは、力を貸すこと、サポートすることによって
本人の力を最大限に発揮することだと体に染みついている

(高齢者の場合、もともと備わっている力があるので
不適切な支援によって力を失っていく過程がとてもわかりやすい)

先生は子どものレベルを評価する技術は高いのだろう
その上で、どのようにどの部分の支援を行うのか
ここの前提を見つめることも大切なのではないかと思う

ICT支援事業を通して関わらせてもらった子どもたちも
大半が良い意味で最初の想定(目標)を覆してくれる

想定外の「そうきたか!」に柔軟に対応できるように
一本道の決まったルートひとつだけではなく
道のり(過程)も含めて楽しんでいきたい