指示語の恐怖

指示語、俗に言う こそあど言葉ともいうが、皆さんは覚えているだろうか。

日本人というより日本語と言うものは、ある程度主語を省いてもどうにかなる言語だ。
以前から続いていた話に対して「あれってどうなった?」
目の前の物に指を差して「これください」
日常会話でもよく使うことだろう。
ただ、指示語を多用すると、伝えたいことがぼやける。

 

国語のテストの「それ とはなんのことですか」のような問いのように「それって何?どれ?」という現象を引き起こす。
テストの場合は、文章から読み解くのが狙いなので仕方がないが、日常や仕事じゃそうはいかない。
話し手の言う「それ」と聞き手の思う「それ」がズレていたりすると、お互い認識がズレたままになってしまったり
「それ」について聞き返したりして話が本筋に入らなかったりと
伝えたいことが伝わらなくなってしまう事が有り得る。

私が思うに、指示語というものは、話し手と聞き手がある程度同じ環境(認識)の時に使う方がいい。
「あれ(リモコン)取って」が伝わるのは、長年一緒に過ごした夫婦くらいなもので
初対面や職場や現場という環境下ではまず伝わらないだろう。

 

指示語を控えめすれば、語彙力が向上するかも…というのは言い過ぎだろうか。
兎にも角にも、気を付けて使っていこうねという私への戒めである。