ICT支援員歴11年目の夏に思うこと

今月から私のICT支援員歴11年目がスタートしました。
忘れもしない2015年7月のICT支援員デビューが、いきなり研修会だったのです。
しかも前日に連絡があって、代打としての研修会講師でした…

過去の資料を見てみると、研修会のテーマが「iPad講習会」。ボタンの説明、操作方法、カメラやカメラロール(写真)アプリの使い方など基本中の基本でした。
2015年のこの時期って、iPhone6の時代です。
当時はガラケーを持っている先生も多く、iPhoneを持っている人って、若い世代か新しいもの好き、少し人とは違う感を出したいとかそんな印象だったと思います。

それが今ではスマホ所持率100%近く、学校では一人一台タブレット端末、家にもタブレットがあるということも…
使い方なんてわざわざ勉強しなくても、誰もが基本操作はできる時代なのに、ICTの活用は進化したのでしょうか?

10年前からどことなく見えているビジョンはあるのに、なかなかそこに到達できない焦りややるせなさ。
この10年で多くのことを体験し、知ってしまったこともあり…当初のような純粋なICT支援員には戻れない、自分に対してのもどかしさもあります。

10年前にICT支援員デビューをした学校で、今年も夏のICT研修会でお話をさせていただきました。テーマが「特別支援教育におけるICT活用について」。
特別支援教育のICT活用について、ICF(国際生活機能分類)やAT(アシスティブテクノロジー)と合わせてお話をしました。ある意味、私の専門分野です。

お話をしながら頭に浮かんだのが、鮭が大海から生まれた川に戻ってきたイメージ。
そろそろ私も現役引退の時期が近いのか…と、ふと思う夏の日でした。