LANケーブル、唐辛子入り

嘘のような本当のお話、第二弾
おなじみのLANケーブルをはじめとしたケーブル類の中には、唐辛子入りのケーブルがある。

 

天井の裏から床下、はたまた壁の中まで見えていないだけで、多くのケーブルが張り巡らされている。
その張り巡らされたケーブル達は、人知れず生活を支えている。
回線であったり、電源であったり、その他いろいろ。

 

そんな生活を支えるものを、かじってしまう生き物がいる。
それがネズミである。
ネズミにかじられるのを防ぐ術として生まれたのが、唐辛子入りのケーブルだ。
唐辛子入り、と言ってもカプサイシンなどの食品由来の辛味成分をカプセル化したもののことで
決して、唐辛子そのものが練り込まれてはいないのであしからず。

 

そもそも、なぜケーブルをネズミはかじるのか。
げっ歯類には生まれてから死ぬまで、歯が伸び続けるという特徴がある。
歯が伸び続けてしまうと、食事がとれなくなったり、通路が通れなくなる事があり、硬いものをかじって歯を削らなくてはならない。
ただこの時、硬いかどうかに関わらず、近くにあるものを手当たり次第にかじってしまうらしい。
ネズミが住処とするのは、天井裏か壁の中のことが多い。
電源などのケーブル類が配線されているのも、天井裏か壁の中なことが多いので、ネズミの標的になりやすいのだ。
ネズミにケーブルがかじられると、そこから断線や漏電、最悪出火したりすることがある。

そこで、ネズミが苦手とする辛味成分を含ませたケーブル、防鼠(ぼうそ)ケーブルの出番というわけだ。
これには、ネズミがかじらない・近づかせないという効果がある。
ケーブルだけではなく、防鼠テープなどがあり
テープの場合は、今あるケーブルに巻き付けると防鼠ケーブルと同様の効果を得られる、というものだ。

 

食品由来の辛味成分のため、人体には影響がないが、カプセル化されているとはいえ、刺激は本物だ。
防鼠ケーブルに素手で触れた後は、しっかりと手を洗う事をお勧めする。
防鼠ケーブルで、ネズミもヒトも撃退!となっては元も子もない。